東菜々美「Colors, shapes, and spaces」

東菜々美「Colors, shapes, and spaces」

2024年10月4日(金) ～ 10月26日(土)

営業時間：11:00-19:00　休廊：日月祝

※初日10月4日(金)は17:00オープンとなります。

※オープニングレセプション：10月4日(金)18:00-20:00

入場無料・予約不要

会場：tagboat 〒103-0006 東京都中央区日本橋富沢町7-1 ザ・パークレックス人形町 1F

tagboatにて、現代アーティスト・東菜々美による個展「Colors, shapes, and spaces」を開催いたします。

2024年に多摩美術大学大学院博士前期課程絵画専攻油画研究領域を卒業した東菜々美。在学中から複数のコンペで最高賞を受賞するなど、今後のさらなる活躍が期待できる注目の作家です。

繊細な線描と大胆な色彩を兼ね備えた作品は、意識と無意識の間に存在する微細な感覚が反映されており、時間や空間に対する独自の視点を描いています。

tagboatでは2回目となる本個展では、作家がこれまで探求してきた「色」「形」「空間」という3つの要素に焦点を当てた作品が出展されます。特に修了制作展で発表した120号の大作に、新作を加えたシリーズは、線が織りなす複雑な空間が描かれ、作品内に存在する二つの遠近法を融合させることで多層的な空間を生み出します。

新たな次元の視覚表現に挑戦する東菜々美の最新作を是非、ご高覧ください。

【初日10月4日（金）の販売について】
作品は10月4日（金）17:00～20:00までの間、会場優先販売といたします。

CONCEPT

私の絵画は、私が線をひくことによってつくられており、単純な構造からつくられるなるべく複雑な見え方を探り、絵画を成り立たせる単純な要素を考えてきた。

私は予期せず生まれる形や歪みを魅力的に思い作品にしている。その為には、あらかじめ設定した決まりを守って線を描いていくうえで、そこから偶然外れてしまうところが必要となる。恣意的な決定を発端として絵の具の溜まりでできる質感、線の歪み、支持体の質感による絵の具の掠れなどの偶然性を介入させ、恣意的なものの中にあるこの限られた偶然性を際立たせている。

そして色について。たくさんの色が隣りあうことで色と色が混ざりあって見え、在る色・混ざりあってないのにみえる色によって在る色以上の数の色がみえる。「lines in lines」では反対のグラデーション同士が真ん中で色が繋がることで外側と内側の境界が一瞬崩れる。その崩壊を繰り返すことで外と内の形態が曖昧になり複雑になる。線でできた形がたくさん積み重なることで、違う色同士の重なりや同じ色同士の色合いなどたくさんの色の関係性を試すことができる。

最後に空間について。私の作品では描くことでできた形と形が関わることによって絵画独自の空間をつくっている。「lines in lines」では線でつくられた形が織り重なっているが、絵画内に重畳遠近法的に内あるものから外にあるものが遠ざかっていく空間と線遠近法的に外から内にいくことで遠ざかっていくようにみえる空間が共存し、二つの遠近法によって空間が複雑になっている。このようにこの「lines in lines」という作品は絵画を構成する色・形・空間の3つの単純な要素を研究した作品となった。

東菜々美